湊サマよりいただいた俊


+++ 竹原湊 サマ +++

三国一の俊ファンを自認しておられる湊サマより、愛の一品。
(注 管理人による、大げさな言い換えが含まれております)
バイクだよ、バイクと一緒だよ、俊!よかったねぇ。
手袋手で引っ張ってるとことか、笑顔とか怒り顔とか、なんかやっちまってる顔(笑)とか、全部らしくてステキです。
笑顔はカレー食べてるとこ、怒ってるところはおかず食われてるの発見したとこだな(オチばかり)。
ありがとうございます!

ポートレートのようだったので、↓のような状況を想像。



『 いまという瞬間 1 』

「本日のターゲットぉ、激写!」
弾んだ声と共に、シャッターの切れる音。
いつもどおりバイクで出かけようとしてた俊は、一瞬目を丸くしてたが、すぐににやりと笑い返す。
「虎視眈々とシャッターチャンスを狙う姫君、激写返しッ」
掌に隠れてしまいそうなほど小さいデジカメのフラッシュが光る。
カメラを構えてていた麗花が、はじけるように笑う。
「かわいく撮ってよね?」
「さてなぁ?写真って正直だからなぁ?」
「なぁんだ、じゃ、お願いしなくてもかわいく撮れてるってわけね、心配して損しちゃったー」
大げさに肩をすくめながら、麗花がくるりと背を向ける。
俊は、あいた口がふさがらない。
どうやら、やはり麗花の方が一枚上手のようである。
「ほんじゃ、気をつけてねぇ!」
ひらひらっと肩口で手を振ると、ぱたぱたっと階段を上がっていってしまう。
俊も肩をすくめると、デジカメをポケットにおさめて、メットを被る。
いつもどおりに、飛び出していく。

『第3遊撃隊』として組織されてから、一年経った頃からだろうか。
イベントがあったときには、写真を撮るようになった。例えば、誕生パーティーをした、とか、そういうのだ。
それが、ここ最近。
大幅増量している。
普段の顔って、あんまり撮らないよねぇ、という一言から始まった、写真撮り合い合戦。
それぞれの撮った写真を並べてみると、視点の違いが一目瞭然で、面白い。
らしいよね、という表情を捕まえるのが上手いのは、麗花。
忍は、いい笑顔を撮ることが多い。
きっと、忍につられて、皆笑ってることが多いのだ。
須于が撮った写真は、皆の日常が垣間見えるのが多い。一人で写っているのよりも、断然、複数が多いのも、須于。
まっすぐな視線を捕らえているのは、ジョーの写真。
俊の写真は、食べ物と一緒が多い。当人曰く、「美味いモノ食ってる時って、幸せなもんだろ」
そして、亮が撮った写真は、驚くくらいに、優しい表情をしている。
撮られた方が、思わず照れてしまうくらいに。

「機械仕掛けの星なんですよ」
亮が、そう言った。
そして、『第3遊撃隊』は、切り札なのだ。
無意識に、次にくる任務は厳しいかもしれない、と六人ともが思っているのかもしれない。
『緋闇石』の時よりも、やっかいなことになるかもしれない。
全てを捨てなくては、ならないかもしれない。
自分たちのいた証拠が、欲しいわけじゃないと思う。
ただ、こんな顔して笑ったり、怒ったり、泣いたりしてる。
当たり前の日常が、妙に眩しく見えてるだけだ。
それだけだと思うけど。
ふと見えた景色、ふと目が合った瞬間。
なにげなく、シャッターを切る。
幸せな時間を、ほんの少しだけ。
カタチにして、とって置くために。

2003.04.06 A Midsummer Night's Labyrinth 〜Grab shots of Labyrinth I〜



[ Index ]