那緒乃サマよりいただいた優


+++ 那緒乃優鈴 サマ +++

本編イメージイラスト五連荘の第二弾です!
暗い宿命を背負った優の雰囲気が良く出ております。
ありがとうございます!

そんなこんなで『迷宮完結記念投票』でも多数票が集まっていたあたりの付近を↓。



『 罰の選択 』

もしもこの世に「神」と呼ばれるモノが存在するとすれば。
それは、残酷でエゴイストなモノでしかない。
両親も友人も、誰もが彼女を望んでいるのに。
なぜ、彼女を奪う必要がある?
なぜ、誰もが望む彼女の命を、あと三ヶ月と期限をつける?
そして、僕がいるなら、持てる力の全てをかけて生き続けると言ってくれた途端に。
なぜ、僕の命を奪おうとする?
こんな、理不尽な方法で。
死にたくない。
今は、まだ死ねない。
絶対に、死んではならない。
彼女が、僕を望んでいてくれる限り。

男が、尋ねる。
「本当に、死にたくないのか?」
「……まだ、死ねない」
多分それは、言葉にすらならず、微かな唇の動きだけだったろう。
だが、見上げる視線も男の腕を掴んでいるらしい自分の手も。
願いを伝えるには充分であったのに違いない。
酷薄、と形容するのが、ぴたり、とくる笑みを浮かべる。
「死なないようには、出来る。だが」
知らないままでは、フェアではない、と彼は更に続ける。
その内容に、ほとんど力の入らない瞼が、見開かれるのを感じる。

死ヌコトガ、出来ナクナッタトシテモ?

視線での問い彼は、どこか皮肉な笑みを浮かべる。
「もう、君の躰が持つ器官では命を繋ぎとめることは出来ない。では、なにが必要か?」
……機械。それも、普通のモノではなるまい。
「そう、旧文明産物。君の命は、今現状存在するどんな方法でも奪えなくなる」
男は、全く感情のこもらない瞳で見つめる。
「それでも、君は生きることを選ぶか?」

一度は絶望した彼女に、希望を持たせたのは僕。
その僕が、こんなカタチで消えてしまったら。
彼女は、どうなってしまうのだろう?
今は、まだ、絶対に死ねない。

僕が微かに頷くのを、男は見て取ったようだ。
「そうか、なら君を生かそう」



三ヶ月が、半年となった奇跡の後。
彼女は僕に笑いかけて告げる。
「いつか、またアナタに会えるわね。遠い遠い場所だけど、ずっと待っているわ」
僕は、微笑んで頷く。
「もちろん、絶対に会いに行くよ」

彼女が望んでくれるなら。
何度でも、僕は選ぶだろう。
それが、人としての理に反する選択なのだとしても。


2004.05.22 A Midsummer Night's Labyrinth 〜Choice the punition〜



ちなみに、四話分に関しては絵と文章のオマケもいただいてしまいました。
『博士』と『改造』と言えばコレだよねぇ、というわけで(笑)。
コトの真相はコレだ?!
掲載許可、ありがとうございました。



那緒乃サマよりいただいた優


違うと思う…多分…

パンツ一丁で百万馬力
空も飛べるぞ科学の子

レバー二本で操縦される巨大ロボ
両腕あげて「ガオーッ」

仲間は九人で赤装束
奥歯が光れば瞬間加速

多分、違う
絶対、違う

誰か違うといってくれ!!



「それ、お前さんの衣装じゃから」(by博士)
「 ……… 」

村神 優はこの時、博士を裏切る決心をした…(わけではないと思う、多分)


おしまい



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