□□□ 第十三巻 □□□
 
第四十九回 『関羽危うし!』

(劉)孟起(馬超)は爽やかだね。あの潔さと実力は気持ちがいいな。
(曹)はいはい、降伏勧告の説得力と、駄目なら実力をもってという
   バランスを褒めとこうか。
(劉)俺があっさりと益州を手に入れたので、計算外だったな?
(曹)孔明はさらりと嫌な作戦もやってのけるよな。賄賂で情報操作とは。
(劉)元々、父上の馬騰殿とは共に孟徳を討とうと約束した仲だ。余計な
   義理に縛られて利用されるよりはと思ったんだろう。

(曹)だいたい、説得の文言が想像つくぞ。にしても、劉璋はいたく
   あっさりと降伏に傾いたな。
(劉)元々、篭城して全てを血で染めてもとかいう覚悟は出来ない性格
   だろう。仲謀殿(孫権)の告げ口で頭に血が上ってたのが冷めた
   のだろ。

(曹)まぁな、それはそうだが。荊州に戻った翼徳(張飛)の馬超との
   対戦自慢が微笑ましいな。
(劉)雲長(関羽)が自分も戦いたがってるあたりも含めて、だな。
   関平が鎧をつけるようになって、また成長したけど、たしなめ方と
   いい大人だよね。

(曹)その後も雲長は妙に馬超にこだわってはいるようだが、手紙は出さ
   なかったんだな。
(劉)ああ、孟起と対戦したいってヤツだな。孔明が「翼徳のいい
   相手ですが、髯殿には敵いますまい」と返した(笑)。

(曹)そうそう、妙に子供っぽいアレ(笑)。それはそうと、孫権は
   なかなかあざとい交渉だな。
(劉)子瑜(諸葛瑾)殿の家族を人質に取って、交渉が不成立なら皆殺し、
   とはな。しかし、己の配下に「作戦とはいえ、いつ気が変わるやら」
   と言われるような主君はどうなんだろうね?

(曹)かなり微妙だな。貞姫のこととか、ツッコミどころは満載だが、
   なにはなくとも雲長だよな(きらきら)。
(劉)単刀赴会だろ。子敬殿(魯粛)が可哀想と言いたいところだけど、
   けっこうあざとい作戦考えてばかりだから、いい気味というところ
   か。

(曹)関平との息もぴったりだな。
(劉)無事虎口を脱したあたりで、続きは次回。

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第五十回 『曹操の野望』

(劉)あからさま過ぎて、いっそ爽やかなサブタイトルだね(にこやか)。
   ふぅん、魏王になりたいんだ。

(曹)ここまで来たら、とことん行くぞ。しかし、なぜいきなり公達
   (荀攸)が出てきて演義通りの末路を辿るんだ!
(劉)そういえば、ちらっと帝の側に出てきたことがあったような気が
   したけど?

(曹)だから、それが何故今更。
(劉)まぁねぇ、今回は演義の惨憺たるのてんこ盛りだから。ほら、伏皇后
   の棒打ちとか。

(曹)どうせ俺を悪役にすればいいんだろう?
(劉)でもさ、孟徳は大物って感じじゃないか?仲謀殿(孫権)と比べれば
   ずっといい気がするけど。

(曹)それはそうかもしれんが。まぁいい、漢中を攻めるぞ。
(劉)仲達殿(司馬懿)初登場だな。ほほう、こちらも賄賂攻めか。
(曹)参謀の考えることは皆一緒といったところだろう。
(劉)なぜだろう、大人しさが不気味なのは。
(曹)それも仲達の味だから……多分。
(劉)で、今度は江東と戦か。
(曹)玄徳が荊州三郡と引き換えに攻めろと言ったんだろうが。
(劉)ただで返すかよ。
(曹)そういう問題でなく!
(劉)というところで、続きは次回。

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第五十一回 『怪物登場』

(劉)出た。
(曹)ああ、アレだな。いつだったか俺に氷の城を築けばいいと言った
   妙な爺。
(劉)孟徳に白髪、妙才殿(夏候淵)に髯!
(曹)そっちかよ!
(劉)確かに左慈も出たね。陸遜も出たけど。
(曹)顔はごつい系なのに、声は爽やか系なのが微妙に怖いな。
(劉)それよりも、荊州南郡やったってのに仲謀殿(孫権)はあっという
   間に和睦か。

(曹)やってる方にしてみれば、潮時だ。
(劉)ともかく、嫌な空気だな。天気まで悪くなるし。
(曹)嵐だろ、ありゃ。管理人が一人で悦に入ってそうなツーショットは
   ともかくとして、なんかわけわからんのまで付いて来てるぞ。
(劉)ホント、わけわからないよね。
(曹)亡き愛妻の声が聞こえても律儀に言われ通り眼を閉じてるあたり、
   玄徳らしいというか。しっかし、駄目だったのでがっかりしてる
   のに、何故笑いながら去る。
(劉)移動呪文が笑い声らしいよ。出現消滅時は必ず笑ってるからさ。
   俺が駄目なら翼徳(張飛)を狙うってあたりは正しいよな。

(曹)(久しぶりに出たッ)確かに、まんまとハマってるが。あのクマも
   凄いと思うが、玄徳の「酒も飲んで無いのに」という反応も
   どうかと。
(劉)酒の失敗が多すぎるんだよ。左慈のヤツ、孔明を殺そうとする
   あたり、目の付け所は相変わらず正しいな。

(曹)落ち着くなよ。
(劉)だってほら、縮地の術で手を打ったから。
(曹)子龍(趙雲)が使者というところもすごいが、この往来速度はぽかん
   とするより他無いな。で、なるほど、正気に戻すのは子供って
   わけか。
(劉)そういうこと。洞窟爆発させたり、なかなか派手だったけど益州から
   は去ったようだな。

(曹)次はなんとなく予測がつくぞ。
(劉)というところで、続きは次回。

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第五十二回 『許昌炎上』

(劉)孟徳、魏王おめでとう。
(曹)棒読みで言わんでいい。
(劉)いや、メデタイと思うよ?だってほら、こんな状況で無ければ
   「所詮、世間は金と力が全て」なんて聞けそうにないし。

(曹)そういうお前の、頑なな「人の道を外れない、どんなに遠回りしても
   いい」ってのはどっからくるんだ。
(劉)年取ってくるって、そういうことじゃないのか。
(曹)冷静に分析するなよ。
(劉)孟徳が訊いたんじゃないか。それより、今回は仲達殿(司馬懿)が
   左慈に狙われているようだね。なんというか、孟徳殺そうとする
   なんてけしからんというよりは、「自分の信念と反するから」手を
   組まないってあたりがらしいね(笑)。

(曹)ビジネスライクだよな。それよりも、魯粛が。
(劉)ああ、子敬殿、公瑾殿(周瑜)が存命の頃から比べてすっかり
   変わったよな。陰に篭った性格になったというか。

(曹)あれだけ周囲にさんざ引っ張り回されれば、歪むんじゃないか。
(劉)陸遜が微妙に引いてるよ。
(曹)それはそうとて、ほら元宵の灯篭だ。
(劉)唐の時代からの風習だって解説が入るあたりが不可思議だね。
   そもそも桃園決義だって(もが)

(曹)言いたいことはわかるが、押さえろ。ほら、なんだかしんみりして
   いい雰囲気じゃないか。
(劉)許昌のクーデターも無事押さえ込まれたみたいだしな。ついでに、
   左慈は孟徳に取り入ったか。

(曹)使えるヤツは、どんなでもいい。
(劉)というところで、続きは次回。

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