□□□ 第十四巻 □□□
 
第五十三回 『名将の死』

(劉)左慈の予言か。
(曹)誰だかは秘密らしいが、出陣を勧めるからには。
(劉)ウチの誰かって?
(曹)だろうなぁ。
(劉)嬉しそうだねぇ。緒戦は翼徳(張飛)と張コウ殿か。
(曹)なにが衝撃って、翼徳が酒を逆手にとる作戦で頭脳勝ちってところ
   だよ。
(劉)負けたことより、そちらがショックだったりしてな(笑)。妙才殿
   (夏候淵)は案外短気だねぇ、目前の山取られてあんなに怒る
   なんて。おかげで漢升(黄忠)に討ち取られなぁ。

(曹)ことさらのん気に言っても無駄だ。仇討ってやる。
(劉)左慈に踊らされただけだろうが。八つ当たりするなよ。管路も
   来てくれたし、助かったじゃないか、左慈の術にかからずに済んで。

(曹)なぜだろう、ああいう仲達(司馬懿)のマメさが不気味に映るのは
   (遠い目)。
(劉)さぁな。悪いが俺はそれどころじゃない。
(曹)母上が亡くなられたか。ご冥福を祈る。だが、たいそう長寿だな?
   おい?
(劉)そのあたり、かなりいろいろズレてるから。
(曹)む、確かに。
(劉)というあたりで、続きは次回。

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第五十四回 『玄徳王位に即く』

(劉)へえ、管路の予見では、孟徳は水が凶なんだ。じゃ、背水の陣なんて
   ひいてみたりして。

(曹)わかったよ、引きゃいいんだろ。しかし、にしても玄徳マジックは
   凄いな、あの民衆の歓迎のしようは何なんだよ。
(劉)信念の賜物(さらり)。
(曹)漢中王に押されたのも、と言いたい訳だな。城内の部屋、王位への
   嘆願の部下で大盛況だぞ。翼徳(張飛)、子龍(趙雲)、馬超、
   黄忠、厳顔、魏延、法正?
(劉)そんなものかな?それより孟徳、献帝を弑したって本当か?らしく
   ないぞ。

(曹)するかよ、デマだデマ。とか言いながら玄徳、そのデマで漢中王か?
(劉)左慈が罠を仕掛けたつもりだったらしいな。
(曹)つもり?
(劉)孔明がきちんと、帝への上奏を済ませていたからさ。
(曹)抜かりないな、管路も呼んであるのか。
(劉)これで、やっと左慈退場、と。
(曹)おう、けっこう出張ったな。
(劉)というところで、続きは次回。

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第五十五回 『五虎大将軍関羽出陣す』

(劉)とうとう、孟徳と仲謀殿(孫権)が手を組んだか。
(曹)これ以上のさばられるのは厄介だからな。
(劉)相変わらず、仲謀殿は堅実路線だね。
(曹)日和見と言う方が正しいが。雲長(関羽)、いいのか「犬の子を
   虎の子に嫁がせるなんておこがましい」なんて言っちまって。
(劉)雲長の唯一かつ最大の欠点は、プライドが高すぎることだな。
(曹)平静に言うなよ。俺にとっちゃありがたい展開だが、孫権、攻める気
   満々だぞ。
(劉)ひとまずは先手を打たせてもらうよ。
(曹)先手と言いつつ、微妙に孔明が心配そうなのはなんなんだ。
(劉)軍師の性で、心配性気味なんだそうだよ。
(曹)それだけならいいがな。
(劉)さぁて、少なくとも樊城は落城寸前のようだが。
(曹)まずい、于禁とホウ徳を増援に出すぞ。
(劉)というところで、続きは次回。

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第五十六回 『関羽の涙』

(劉)ホウ徳の覚悟が凄まじいよな。
(曹)己の為の棺桶か。于禁と不協和音なのが微妙に気になるが。
(劉)微妙どころか思い切り影響してるぞ。
(曹)ああもう、于禁のヤツ、しょうもない嫉妬なんぞしおって!
(劉)翼徳の哀愁漂う姿と好対照だな(遠い目)。
(曹)奥さんと娘に駄目駄目言われるのって、なんか微妙だ。
(劉)などと言ってるうちに、長江反乱で陣地水浸し。
(曹)あれだけ長く我が軍にいた于禁があっさりと降参して、ホウ徳が
   見事に散るとはな。
(劉)ホウ徳と雲長の会話は切なかったな。
(曹)士は士を知ると言ったところか。さすがは雲長だな。
(劉)というところで、続きは次回。

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