第五十一回 『怪物登場』
(劉)出た。
(曹)ああ、アレだな。いつだったか俺に氷の城を築けばいいと言った
妙な爺。
(劉)孟徳に白髪、妙才殿(夏候淵)に髯!
(曹)そっちかよ!
(劉)確かに左慈も出たね。陸遜も出たけど。
(曹)顔はごつい系なのに、声は爽やか系なのが微妙に怖いな。
(劉)それよりも、荊州南郡やったってのに仲謀殿(孫権)はあっという
間に和睦か。
(曹)やってる方にしてみれば、潮時だ。
(劉)ともかく、嫌な空気だな。天気まで悪くなるし。
(曹)嵐だろ、ありゃ。管理人が一人で悦に入ってそうなツーショットは
ともかくとして、なんかわけわからんのまで付いて来てるぞ。
(劉)ホント、わけわからないよね。
(曹)亡き愛妻の声が聞こえても律儀に言われ通り眼を閉じてるあたり、
玄徳らしいというか。しっかし、駄目だったのでがっかりしてる
のに、何故笑いながら去る。
(劉)移動呪文が笑い声らしいよ。出現消滅時は必ず笑ってるからさ。
俺が駄目なら翼徳(張飛)を狙うってあたりは正しいよな。
(曹)(久しぶりに出たッ)確かに、まんまとハマってるが。あのクマも
凄いと思うが、玄徳の「酒も飲んで無いのに」という反応も
どうかと。
(劉)酒の失敗が多すぎるんだよ。左慈のヤツ、孔明を殺そうとする
あたり、目の付け所は相変わらず正しいな。
(曹)落ち着くなよ。
(劉)だってほら、縮地の術で手を打ったから。
(曹)子龍(趙雲)が使者というところもすごいが、この往来速度はぽかん
とするより他無いな。で、なるほど、正気に戻すのは子供って
わけか。
(劉)そういうこと。洞窟爆発させたり、なかなか派手だったけど益州から
は去ったようだな。
(曹)次はなんとなく予測がつくぞ。
(劉)というところで、続きは次回。