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『犯人は二人』


今回の相手は、凶悪恐喝犯。
彼のせいで、何人の上流階級者が泣いたかと言われるチャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン。
90分で登場で、楽しませてくれます。

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ホームズが蛇蝎の如く嫌うミルヴァートンを追い詰めるために、やったことは実にいろいろ。

まずは、事情通に近付き、5ポンド紙幣を渡して(!)
「友人が(一緒に来たワトソンのこと)ランデッシュ公爵のお抱え医師なんです。で、細かい手続きを……」
と、水を向けといて、ミルヴァートンの次の標的を探り出し。

そうやって、ブラックウェル嬢(今回の標的)に近付き、協力を仰ぐ一方、ミルヴァートンの情報を得るために「地下にどこまでも配管を!」がモットーの鉛管工・エスコットに化けて、女中を口説き落としてますよ!
しかも、これが略奪愛!
第一回直接対決で正体を明かすんですが、かき回された使用人二人は目が点でした。罪作りな。

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第一回直接対決では、どうみてもミルヴァートンが有利。
悔しそうに、条件を飲むことを承諾したホームズ。しかし、仕返しをするのは忘れない。
「中立地帯での取り引きはいかが?」
というミルヴァートンに、
「では、ディオゲネスクラブはいかがです?会員でしょう?」
(マイクロフト兄さんが所属するクラブで、唯一、ミルヴァートンの入会を拒否)
かなりきっついイヤミと思われます。

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またもや、ゆすりの元になってるネタを盗むことにした二人。
ミルヴァートンをおびき出しとくために、ブラックウェル嬢に舞踏会を開いてもらう。
で、そこにミルヴァートンも呼んでしまうわけですが、ホームズたちも様子見の為に最初は参加。
まわりを見渡しながらの二人の会話がアレです。
「奴の獲物になりそうなのは、たくさんいるね」
「ああ、充分だ」

今回の仕事が仕事だけど、お貴族さまたちをそういう目で観察するあたりが(苦笑)。
でも獲物になるんだとわかるってことは、それなりに裏に通じちゃってるわけですね。

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夜会服に覆面という優雅な泥棒は、超ハプニングに巻き込まれつつも目的は達成して、逃亡。
ワトソンに思いっきり蹴られた方が、酷いケガではなかったことをお祈りします(合掌)。


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